元祖たいやき麻布浪花家総本店から、2010年末に暖簾分けした浅草浪花家。こだわりのあん・焼き・茶が楽しめる。古い木造建物のリノベーションである。小さな裏口や構造上はずすことのできない柱や補強梁など、そこに以前からあったものを取込み、新たに、あんを思わせる小豆色の真砂土や皮を思わせるベージュ色の砂壁、抹茶色のカウンター、波をモチーフとした東京松屋製江戸からかみ（淡紫色雲母具引き地に「光琳波」）を配し、色味や光沢など不均質ながらも温かみのある素材で空間全体をおおらかに構成している。